はじめに
2024年1月に Logicool G604 の左ボタンでチャタリングが発生し、保証期間内だった事から代替品として Logicool MX Master 3S を頂いた事を記事にしました。
Logicool G604 の保証期間も過ぎましたので、予備マウスとして使用できる状態にするべく、接点復活剤によりチャタリングが解消できるかどうか、試してみる事にしました。
Logicool G604 分解・整備
Logicool G604 の分解・組立は、他のマウスと比較すると少々手間と時間は要しますが、道具を準備した上で一つずつ手順を確認しながら行えば、問題なく行う事が出来ます。
以下のサイトと動画を参考にさせて頂きました。
必要な道具など
Logicool G604 を分解・整備するには以下の道具が必要です。
精密ドライバー
小さいネジばかりですので、通常のドライバーセットでは大き過ぎます。精密ドライバーが必要です。ネジの頭をナメやすいので、あまり安価な物はお勧めしません。
プラス 00 の精密ドライバーを使用します。2番目のセットは他用途でも使用できて便利です。ただ、奥まった所に1つだけネジがありますので、1番目のような先細の部分が長い精密ドライバーのセットもあった方が作業し易いです。
着磁して使用した方が、分解・組み立ての際にネジを落とさずに済みますので作業が捗ります。
プラスチック製ヘラ
マウス部品に傷を付けずに分解する為に、プラスチック製のヘラがあると便利です。私は精密ドライバーセット付属のヘラを使用しました。
ピンセット
フラットケーブルを差し込む際に、先端がフラットな (ギザギザの付いていない) ピンセットがあると便利です。
接点復活スプレー
今回はスイッチの交換までは行わず、接点復活スプレーで対処してみました。
他メーカーでも同等品はありますが、信頼の KURE の接点復活スプレーを使用しました。樹脂部品への悪影響がありませんので、マウスのスイッチに使うのも安心です。
取り替え用マウスソール
両面テープで貼られていますので、丁寧に剥がせばマウスソールの再利用は可能だと思いますが、このマウスの使用期間もそれなりでしたのでマウスソールも取り替える事にしました。
一度で済むか分かりませんでしたので、2セット入りの滑り改善・厚型の物を選びました。
裏蓋の取外し
Logicool G604 背面には、前後左右と中央の計5カ所にマウスソールが貼り付けられています。中央以外の4カ所には隠しネジがありますので、マウスソールを剥がします。
マウスソールは両面テープで貼り付けられています。テープも一緒に剥がすようにします。
マウスソールを剥がすと、5カ所のネジがあります (○で囲った部分)。全て取り外します。
境目にプラスチック製のヘラを入れて隙間を徐々に広げながら、裏蓋を分離します。フラットケーブルと電源ケーブルが繋がっていますので、大きく開かないようにします。
フラットケーブルは、端子の白い部分を爪等で起こすと取り外せます。金属製マイナスドライバー等はケーブルに傷を付ける可能性がありますので、使用しない方が良いと思います。作業し易かったので裏蓋側の方を外しました。
電源ケーブルは片側に凸部があり逆向きには差し込めないようになっています。端子部を掴んで外します。
これで裏蓋と上部の二つに分離する事が出来ました。
電池ボックス取外し
マウス上部の分解を続けます。単三電池の電磁ボックスを取り外します。3箇所のネジを外します。
スイッチ部分取外し
マウス上部を、スイッチ部分と外側部分とに分解します。8カ所のネジを外します。(電池ボックス取外し後の写真を撮り忘れていました…)
前掲の Youtube の動画が分かりやすいです。細めのフラットケーブルの下や、右側、中央に見えるネジは外さなくても OK です。広い方のフラットケーブルの下のネジは、奥まった所にあるので忘れやすいので注意が必要です。
ツメの引っ掛かりがあるので多少の力が必要な事と、外れた時に「パキッ」という音はしますが、ネジの外し忘れが無ければ分離できます。
マウス先端部分の境目にプラスチック製ヘラを入れて徐々に広げ、斜めにしながら外します。上の写真のようになれば、後はすんなり抜けてきます。
左右クリック部品取外し
左右クリックの部品を取り外します。それぞれ2個のネジを外します。左側にあるDPI+/- のクリック部品は差し込まれているだけですので、左クリック部品を取り外すと引き抜けます。
ここまで外すと、左右クリック用のスイッチが見えるようになります。Youtube の動画では、この状態で接点復活剤をスイッチ内部に入れていますが、直接スプレー出来るように、クリックのガイド用の二つの部品を外します。
下の写真はクリックガイド用部品を取り外した後です。(写真撮り忘れです…)
これで、左右スイッチにアクセスできるようになりました。
接点復活剤を吹き入れ
左右スイッチのそれぞれについて、
- スイッチの白い部分を爪楊枝で押し込み
- 接点復活剤を少量スプレーして吹き入れ
- スイッチの白い部分を幾度か押し込み
を3回程繰り返し、スイッチ内部に接点復活剤が入り込むようにしました。
組み立て
分解の逆の手順で組み立てます。ネジの締め忘れ・余りに注意です。
フラットケーブルのコネクタは、抵抗なく奥まで入るタイプです。合いマークのマジックが予め書かれていますので、奥まで入った事が確認できます。その後でコネクタの白い部品を倒して固定します。
動作確認
裏蓋を閉める前に、一旦動作チェックします。
以下のサイトでチャタリングが発生するかどうかを確認しました。
100回ずつ5回、ダブルクリックしたりドラッグしたりパターンを変えて、左クリックのチャタリングが解消できた事を確認しました。また、右クリック、スクロールボタンクリックもチャタリングが無い事も確認し、Logicool G604 が正常に使用できるようになりました。
マウスソール貼り付け
Logicool G604 が正常に動作している事を確認できたら、裏蓋のネジを取り付けてマウスソールを貼り付けます。
付属のクリーナーで両面テープの粘着物を除去し、ピンセットを使用して位置合わせして貼り付けました。
黒色から白色に変わり、テフロン製で滑りが良くなりました。2セット品でしたので、もう1セットは次回の分解・整備用に保管します。
まとめ
今回の記事では、Logicool G604 を分解し、スイッチに接点復活剤を吹き込む事により、左ボタンのチャタリングを解消する事が出来ました。
ググると「接点復活剤をスイッチに入れるとチャタリングが悪化した」「効果は一時的で直ぐにチャタリングが再発する」という記事も見かけます。今回、私の Logicool G604 ではチャタリングが解消し快調に動作するようになりましたが、暫く使用して状況を確認してみます。
また、Logicool G604 の分解・組立の手順を確立できましたので、もし次にチャタリングが再発した場合には、スイッチの交換にも挑戦してみたいと考えています。
今回のアイキャッチ画像
SDXL で草原の大きな木に向かって歩く人を生成しました。
日記といいながら、少し間が空いてしまいました。徐々に投稿頻度を上げていきます。
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